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飲食店損益借り入れ
経営の基本-飲食店経営の基本は、売上と付加価値について基本的なことを理解し、損益計算書という店舗の経営状態を見る指標で管理をしながら、儲け(利益)を出している理由を数字で捉える管理をすることです。

1. 売上高
売上高は@「客席数」A「客席回転率」B「客単価」C「営業日数」と大きく分けて4つの要素から構成されており

売上高= 客席数 × 客席回転率 × 客単価 × 営業日数

売上高を伸ばすにはこの4つの要素を高めることになります。
@ 客席数= 客席数は出店する店舗の広さで決まってしまいます。大(50坪以上)・中(25坪〜50坪)・小(10坪〜25坪)と分類でき、このうち客席の占める割合は大で80%〜90%、中で70%〜80%、小で60%〜70%とされていますが、一度店舗を決めると客席数の増加は様々な変更を伴うため容易に出来ないことになりますので注意しましょう。
A 客席回転率=1日の全体の客数を全体の客席で割ることでだされる1日の1席あたりの客様の数。

JF(社団法人日本フードサービス協会)の「外食産業経営動向調査」によると、平成14年のFF・FR・居酒屋等、飲食外食企業の平均客席回転率は3.66、
B 客単価=お客様 1人当たりの売上高。

平成14年の平均客単価はファーストフード694円、ファミリーレストラン1,001円、パブ・居酒屋2,183円、ディナーレストラン2,980円、喫茶567円となっています。
C 営業日数= 1年は365日、1日24時間しかありません。どんなに営業日数を増やしても限界があります。

メニューの充実や新商品の開発、店舗内の改装、接客技術の向上など客席回転率、客単価を向上することを考えるのが売り上げを上げる方法ということがわかります。

2.付加価値
一般的に飲食店は粗利益率が良く、食料品店は粗利益率が悪いと言われていますが、これは飲食店は食べ物に付加価値を付けて売っているからで、食料品販売業は物販業、飲食業はサービス業と分類されている理由です。

付加価値とはお客様にとっての「価値」です。つまり、粗利益率が高い分に見合った付加価値がなければサービス業とは言えません。飲食業における付加価値とは一般的にQ(商品)S(サービス)C(クリンネス)と言われる3要素に表現されます。

3.QSC
Q(Quality)= 商品の価値や品質。飲食業では「味」や「素材」に対する付加価値 を指す。

S(Service)= サービス、接客マナーやお客様をもてなす気持ち。

C(Cleanliness)= 清潔感、きれいで清潔な店舗や従業員を言います。

クオリティー(商品)
料理や飲み物がおいしいこと、見た目の美しさ(盛り付けや器、内装など)、ボリューム・価格、香り、音など総合的に高めます。

サービス
接客マナーです。お客様を心からもてなすには「身だしなみ」「心配り」「気配り」が重要です。「身だしなみ」については言うまでもありません。

クレンリネス クオリティーやサービスと異なり、直接売上に影響を与えないように思われますが、売上高に対してプラス要因として働いている場合は影響を感じませんが、マイナス要因となった場合は売上高減少に大きな影響を与えます。

4.損益計算書
儲け=利益、いくら繁盛していても儲け(利益)がなければ本当の高いとは言えません。これを分かり易く示したもので、P/ Lという呼ばれ方もしますが、基本は「いくらの売上」で「いくらの経費」で「いくらの利益」かを記入してあるものです。

飲食業の経営は原則として売上は現金、仕入は掛けが一般的で現金が手に入り仕入代金は1ヶ月後払いと恵まれた取引形態になっています。このため飲食業は丼勘定になりがちですが、いざ経営状態が悪化したときに「数字」という公平な指標から手を打たなければ更に悪化を招くため常日頃から自店の状態がわかる損益計算書を毎月、正確につけておく必要があります。
また、開業時からつけておくと、当たり前になって継続となり、「どんぶり勘定」ではなく、きちんとした経営ができるようになります。
損益計算書(例)
○○店 損益計算書  自平成○年○月○日至平成○年○月○日  単位:千円

損益計算書(記載例) 内容
売上高 100,000 100 商品やサービスを販売し得たお金の総額
売上原価 30,000 30 仕入れ関連で発生した費用
売上総利益 70,000 70 売上から売上原価差し引いた利益。粗利益とも言われる。
販売費及び一般管理費 60,000 60 販売費及び一般管理費 広告費、光熱費、人件費などの営業コスト
営業利益 10,000 10 本業で得た利益
営業外収益 100 0 預金の受取利息、配当金など、本業以外の活動で発生した利益
営業外費用 100 0 借入金などの支払利息など、本業以外の活動で発生した費用
経常利益 10,000 10 経常的な活動から得た利益
特別利益 0 0 偶発的に発生した利益。固定資産の売却益など
特別損失 0 0 偶発的に発生した損失。火災消失での損失など
税引前当期利益 10,000 10 税金を払う前の利益額
法人税等 4,000 4 法人税など
当期純利益 6,000 6 最終的に残る利益
売上総利益(粗利益[あらりえき])
売り上高から仕入れた費用を差し引いたもので、表の場合で30,000千円で仕入れて100,000千円で売った訳ですから粗利益は70,000千円といった単純な計算方法です。この粗利益の事を損益計算書では「売上総利益」と言います、また仕入れ代金の事を「売上原価」と言います。
FLコスト
飲食業においては重要な経営指標となります。F=FOOD(食材)、L=LABOR(人件費)を意味します。飲食業における標準値的なFLコストは55%〜65%(業種業態によって異なります)と言われています。例えば高級レストランなどは売価が高いためF(食材)比率は低くなりますが、サービス度が増すためL(人件費)比率が高くなります。逆にファーストフードなどは売価が低いためF(食材)が高くL(人件費)は低くなります。
人件費
人件費は飲食業にとって売上原価と同等に重要な項目です。中小企業庁が毎年発表している飲食店業種別の人件費率(平成15年版)では以下のようになっております。


業種別 売上高対人件費率 売上原価率
飲食店平均 27.1% 37.8%
食堂・レストラン 26.2% 38.6%
中華料理・その他東洋料理店 39.6% 32.3%
そば・うどん店 34.8% 33.5%
すし店 30.6% 47.1%
喫茶店 32.8% 26.4%
料亭 24.8% 49.0%
業態によってかなりのばらつきがありますが、中小飲食業の場合FLコストは標準値と言われている55%〜65%をかなり上回っているようです。人件費は人に仕事を割り当てるのではなく、必要量(調理や接客)に対して時間と人を割り当てることが重要です。そのためにも作業を規格標準化してシフトをパターン化させる必要があります。フランチャイズビジネスではこの規格標準化が徹底されています。
販管費
分類方法には、(1)形態別、(2)機能別、(3)製品との関連別などがあり、経費を形態別に分類すると、減価償却費、賃借料、旅費交通費、電気代、修繕費などに分けられます。機能別分類では、営業費、事務費などの部門ごとの機能別経費に分けられ、製品との関連別では、直接経費と間接経費に分類されます。
損益分岐点
損益分岐点とは、売上高が総費用と等しくなるときの売上高のことです。利益も損失もないという、利益=0のときの売上高が該当します。
売上高が損益分岐点を越えると利益が出、損益分岐点以下だと損失が発生します。
この損益分岐点を超えた売り上げを維持していくことこそが経営であり、その数字がよい時でも悪い時でも損益計算書による管理ができていれば、そこから読み取れる数字によって適宜手を打つべきポイントを把握することができます。
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